島へ渡る風 ― 竹島と、残された時間
🏞 レックとビアンについて
未来からロードバイク型タイムマシン《タイムサイクル》で旅をする、
50代おっさんのレックと、
20代女性の外見を持つアンドロイド・ビアン。
朝の蒲郡。
潮の匂いは昨日よりも穏やかで、
空気に少しだけ“区切り”が混じっていた。
「今日は島だな」
レックはいつもより短く言う。
「はい。竹島。
陸と切り離されているようで、
完全には離れていない場所です」
タイムサイクルは、
海岸線をなぞるように進み、
やがて一本の橋の前で速度を落とした。
距離は短い。
だが、
渡る意味は軽くない。
🌉 1. 竹島橋 ― 並んで歩くという選択

自転車を降り、
二人は橋を押して歩き始める。
「たまには、こういうのも悪くないな」
レックが言う。
「歩行速度、平均以下です」
「競争じゃねえんだよ」
橋の下で、
波が静かに砕ける。
「ビアン」
「はい」
「急ぐ理由、今はないだろ」
ビアンは、
その言葉を理解するのに、
ほんの少し時間を使った。
そして、
黙ってうなずいた。
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🌳 2. 竹島八百富神社 ― 時間が積もる場所

島に入ると、
空気が一段、古くなる。
木々。
石段。
人の願いが、
何度も重なった気配。
「データ上では、
ここは“縁結び”の神社です」
「縁ってのはな」
レックは空を見上げて言う。
「結ぶもんじゃなくて、
残るもんだと思ってる」
石段を登る途中、
ビアンは立ち止まった。
「……ここには、
“続かなかった選択”も、
残っています」
「そりゃそうだ」
「ですが、否定されていません」
レックは振り返り、
軽く笑った。
「それでいいんだよ」
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🌊 3. 島の裏側 ― 海だけが知っている距離

観光客の少ない、
島の裏手。
波は強くなく、
ただ、一定のリズムで打ち寄せる。
「レックさん」
「ん?」
「もし、時間が有限だと分かっていたら、
人はどう走ると思いますか?」
レックは少し考え、
足元の砂を見た。
「多分な、
遠くには行かない」
「……近くを、丁寧に?」
「そう。
今、横にいるやつを
見失わない速度でな」
ビアンの内部で、
“残された時間”という概念が、
初めて重さを持った。
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🍵 4. 島を出る前 ― 言わない選択
帰り道。
売店で甘味を買い、
海を見ながら並んで座る。
「美味しいです」
「だろ」
少し沈黙。
ビアンは、
何かを言いかけて、
やめた。
保存しない。
記録もしない。
ただ、
この時間が終わることを、
きちんと理解した。
それが、
今の最適解だと判断した。
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🌙 まとめ
竹島は、
遠くへ行く場所ではなかった。
だが、
時間について考えるには、
ちょうどいい距離だった。
レックは、
未来を語らない。
ビアンも、
過去を掘り返さない。
それでも、
並んで渡った橋の長さだけ、
確かな“今”が残った。
次回――
「名古屋という重力 ― 食と都市と、戻れない速度」
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📌 観光&グルメまとめ(蒲郡・竹島)
🚴 サイクリングコース
- 蒲郡市街
- 竹島周辺海岸ロード
- 蒲郡~竹島アクセスルート
📍 観光スポット
- 竹島橋
- 竹島八百富神社
- 竹島遊歩道
- 三河湾沿岸
🍽 ご当地グルメ
- 竹島周辺の甘味・団子
- 三河湾の軽食系海鮮
- 蒲郡温泉街の喫茶店
- みかんスイーツ各種
※「レックとビアンの全国旅シリーズ」は、実在の観光地やご当地グルメを舞台にしたフィクションです。登場人物・タイムサイクルなどの設定はすべてAIの協力のもとに創作されたものです。
レックは、今日も多くを語らなかった。
けれど、同じ年代の「ぼく」は、
別の場所で、少しだけ言葉にしている。
