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3大スカイロード制覇編 第3話「桜風のつくば霞ヶ浦」

満開の桜並木を背景に、花びら舞うサイクルロードを走る二人のサイクリスト スカイロード
春爛漫、舞い散る桜の花びらに包まれながら走る二人。未来的なナビ画面が浮かぶ、SFと日本の四季が融合したサイクリング風景。
満開の桜並木を背景に、花びら舞うサイクルロードを走る二人のサイクリスト
春爛漫、舞い散る桜の花びらに包まれながら走る二人。未来的なナビ画面が浮かぶ、SFと日本の四季が融合したサイクリング風景。

1. 春を待つ最後の舞台

 ビワイチ、しまなみを制覇し、残るはスカイロードつくば霞ヶ浦
 霞ヶ浦を一周する全長90キロの環状ルートは、春になると空に満開の桜並木ホログラムが現れることで有名だ。
 湖面を覆う花びら、漂う淡い香り、そして淡桃色に染まる空路――三大スカイロードの中でも、最も幻想的なコースと評されている。


2. 春の軌道エレベーター

 ターミナルから軌道エレベーターに乗り込み、昇降中の窓から湖面のホログラフィーを見下ろす。
「うわ……桜がもう咲いてる」
 アリスが目を見開くと、アリーは頷いた。
「開花シーズンに合わせて全域に投影されるの。花の香りも再現されてるわ」
 上昇するにつれ、霞ヶ浦の周囲を淡いピンク色の帯が包み込んでいく。

 到着後、二人はロードバイクに跨がった。
 路面は淡桃色のガイドラインが走り、両脇の透明バリア越しに桜並木のホログラムが湖岸沿いに続いている。


3. 桜のトンネルを駆け抜ける

 ペダルを踏むと、花びらが舞い上がり、風と共に流れていく。
 Zero gravityシステムによる演出で、花びらはゆっくりと浮かび、バリアの内側まで入り込んでくる。
「まるで桜の中を泳いでるみたいだ」
「速度を落とすと、もっと花びらが舞い込むわよ」
 アリーの助言に従い、アリスはペースを緩めた。
 すると、視界いっぱいに広がる桜が、まるで祝福の雨のように降り注いだ。


4. 湖面の鏡

 霞ヶ浦のホログラム湖面は、春仕様で淡いピンクと水色が混ざり合う鏡のようになっている。
 時折、湖面に映る桜並木が風で揺れ、空の桜とシンクロして見えた。
「……これ、地上から見ても綺麗だろうな」
「だから観光客も多いのよ。空と地上、両方で桜が見られる」
 観光用ライナーの最前車両には、花見客がカメラを構えているのが小さく見えた。


5. 花吹雪のスプリント

 コース後半、スプリント区間に差し掛かると、路面のガイドライトが桜色から鮮やかな紅に変わった。
「行くぞ!」
「春の風に負けないで!」
 二人は同時にギアを上げ、桜吹雪の中を疾走する。
 速度が上がるたび、花びらが後方に流れ、リムライトと混ざって光の尾を引いた。
 酸素マスク越しに吸い込む春の香りが、心拍と共に高まっていく。


6. 桜色のゴール

 ゴールデッキに到着すると、頭上から花びらのホログラムが一斉に降り注いだ。
 足元の湖面も桜色に染まり、夕陽が水面に黄金色を差し込む。
「……これで三大スカイロード、制覇だな」
 アリスの声には達成感がにじんでいた。
「でも、終わりじゃないわ。また走りたくなる道ばかりだから」
 アリーの微笑みが春風に揺れる。


7. その先の空へ

 三大スカイロード制覇はゴールであり、同時に新たな旅の始まりでもあった。
 雲上にはまだ見ぬ空路が広がっている。
 アリスとアリーは視線を交わし、次なる挑戦へと心を躍らせた。

参考マップ

出典「国土交通省ホームページ」

※この物語はフィクションです。AI(ChatGPT)の支援をもとに執筆・編集されています。

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