1. 瀬戸内海の空へ
スカイロードビワイチを走破してから数週間。
アリスとアリーが次に目指したのは、スカイロードしまなみ。
瀬戸内海の島々を空で結ぶ、全長約80キロの海上ルートだ。
地上のしまなみ海道を忠実に再現しながらも、高度5000メートルから見下ろす景色はまったく別世界。
島々の影が青い海へ長く伸び、雲の切れ間から差し込む陽光が水面をきらめかせていた。
四国側ターミナルから軌道エレベーターへ乗り込む。
窓の外に広がる瀬戸内海を見つめながら、アリスが深く息を吸った。
「……本物の海の匂いがする。」
「潮風循環システムのおかげよ。匂いまで再現してるの。」
アリーは穏やかに答える。
到着すると、二人はロードバイクを押してスカイロードへ向かった。
白く輝く路面の先には、青い海と大小の島々がどこまでも続いている。
「行こう。」
アリスが静かにつぶやき、二人は空へと走り出した。
2. 潮風のスカイロード
ペダルを踏み込む。
透明な空の道を、二人は軽やかに駆け抜けていく。
遠くには貨物輸送機が低空航路を飛び、眼下には港町のホログラフィーが広がる。
「見ろよ。市場まで再現されてる。」
「残念だけど、ホログラムだから食べられないわ。」
アリーの一言に、アリスは苦笑した。
やがて巨大な吊り橋が姿を現す。
白い主塔は雲へ向かって伸び、無数のケーブルが空へ美しい弧を描いていた。
透明な路面の下には、穏やかな瀬戸内海。
「これ、本当に橋なのか……。」
「設計思想は百年前と同じ。未来の技術で、そのまま空へ持ち上げたの。」
二人は橋の中央へ差しかかる。
潮風循環システムが生み出す風が真正面から吹きつけた。
「よし、この橋だけスプリント!」
アリスはサドルから腰を浮かせ、ダンシングで一気に加速する。
「向かい風が強いから、無理しないで!」
アリーも笑顔で後を追う。
重くなるペダル。
風を切る音。
橋を渡り切ると、緩やかな下り坂。
重力制御された路面を滑るようにスピードが乗り、二人の笑顔も自然とこぼれる。
島ごとに設けられた展望デッキで一休みする。
酸素マスクを外すと、塩気を含んだ風が頬をなで、かすかな波音が耳に届いた。
「……本当に空の上なのか?」
「感覚だけなら、地上と変わらないわね。」
橋を渡るたびに、吊り橋、アーチ橋、斜張橋と景色は次々に姿を変えていく。
それぞれの橋が、それぞれ違う表情で二人を迎えてくれた。
3. 夕陽に染まる海
島々を巡るうちに、空はゆっくりと茜色へ染まり始めた。
海面は黄金色に輝き、島影が静かに伸びていく。
「……これは止まって見たいな。」
二人は橋の中央で自転車を止めた。
透明バリアの向こうでは、夕陽を映した海が穏やかに揺れている。
「写真じゃ伝わらない景色って、こういうことね。」
「だから走るんだ。」
その言葉に、アリーは静かにうなずいた。
やがて夜の帳が下りる。
橋のライトアップが海へ映り込み、港町には漁船の灯りが浮かび始めた。
夜のスプリント区間では、路面が青と金色の光へ変化する。
バイクのリムライトと重なり合い、まるで光の川を走っているようだった。
「夜のしまなみも悪くないな。」
「制覇するなら、昼も夜も走らないとね。」
二人は笑いながら最後の区間を駆け抜けた。
4. 次なる空へ
ゴールデッキに到着すると、港町の夜景が静かに瞬いていた。
ターミナルのカフェで温かい飲み物を手にしたアリスが、窓の外を見つめる。
「あと一つか。」
アリーも同じ景色へ目を向けた。
三大スカイロード。
全国のサイクリストが一度は憧れる、三つの伝説の空路。
残るは、最後の一つだけだった。
「次は……つくば霞ヶ浦だな。」
「春に行きましょう。満開の桜が湖を包む頃に。」
アリーは微笑む。
その瞳は、もう次の景色を見つめていた。
潮風のしまなみを走り終えた二人は、新たな空へ向かう。
次なる舞台は、スカイロードつくば霞ヶ浦。
三大スカイロード制覇の旅は、いよいよ最後の絶景へと続いていく。
次回予告|三大スカイロード制覇編 第3話「桜舞うつくば霞ヶ浦」
三大スカイロード、最後の舞台へ。
アリスとアリーが次に挑むのは、日本最大級の湖を巡るスカイロードつくば霞ヶ浦。
春風に揺れる満開の桜、湖面を照らすやわらかな陽光、そして遠くにそびえる筑波山。
湖畔を彩る絶景のサイクリングロードを駆け抜けながら、二人は三大スカイロード制覇のゴールを目指します。
果たして二人は、最後の空路を走り切り、三大スカイロード制覇を成し遂げられるのでしょうか。
次回、第3話 「桜舞うつくば霞ヶ浦」 をお楽しみに。
🌤 スカイロード公式設定
『スカイロード』は、西暦2125年を舞台にした未来SFサイクリングストーリーです。作品に登場する未来技術や世界観、登場人物などを「公式設定ページ」にまとめています。物語をもっと楽しみたい方は、ぜひご覧ください。
※この物語はフィクションです。AI(ChatGPT)の支援をもとに執筆・編集されています。

