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3大スカイロード制覇編 第2話「潮風のしまなみ」

青い海と大小の島々が広がる景色を背景に大橋を走る二人のサイクリスト スカイロード
エメラルドグリーンの海と浮かぶ島々を眺めながら、橋を渡る二人。しまなみ海道を思わせる絶景サイクリングロード。
青い海と大小の島々が広がる景色を背景に大橋を走る二人のサイクリスト
エメラルドグリーンの海と浮かぶ島々を眺めながら、橋を渡る二人。しまなみ海道を思わせる絶景サイクリングロード。

1. 瀬戸内海の空に架かる道

 スカイロードビワイチの制覇から数週間後、アリスとアリーは次なる目標へ向かっていた。
 舞台はスカイロードしまなみ――瀬戸内海の島々を空で結ぶ全長約80キロの海上ルートだ。
 地上のしまなみ海道を忠実に再現しつつも、5000メートルの上空から見下ろす景色は格別。
 透明なバリア越しに、島々の影が海に長く伸び、雲の切れ間から差し込む陽光が青い水面を煌めかせる。


2. 軌道エレベーターからの眺望

 四国側のターミナルから軌道エレベーターに乗り込み、昇降中の窓から海のホログラフィーを見下ろす。
「……本物の海の匂いがする」
 アリスは深呼吸をした。
「潮風循環システムのおかげね。嗅覚まで再現されてる」
 アリーは淡々と答えるが、微かに口元がほころんでいる。

 エレベーターが到着すると、二人はバイクを押してスカイロードへ出た。
 路面は昼の陽射しを受けて白く光り、両脇の透明バリアの向こうには、大小さまざまな島と真っ青な海が広がっている。


3. 走り出す二人

 ペダルを踏み込み、軽やかな加速で海上の道を駆け抜ける。
 空には貨物用の低空航路を飛ぶ輸送機が遠くに見え、足元には港町のホログラムが点在している。
「見ろ、あの市場……生簀まで再現されてる」
「ホログラムだから食べられないわよ」
 アリーの言葉に、アリスは肩をすくめて笑う。

 このコースには、島ごとに展望デッキがある。
 途中の休憩スポットで酸素マスクを外すと、塩気を含んだ風が頬をなで、耳にかすかな波音が届いた。
「……本当にここ、空の上なのか?」
「感覚だけなら地上と変わらないわね」


4. 潮風と橋の連なり

 スカイロードしまなみの見どころは、海上を跨ぐ橋の連続だ。
 長大な吊り橋、アーチ橋、斜張橋……それぞれが異なるデザインで、走るごとに景色が切り替わる。

 橋の支柱には、夕暮れになると自動でライトが灯り、航路の船と共に夜景を作り上げる。

「次の橋、ちょっとスプリントしてみるか」
「風が強いから、無理しないで」
 アリーの忠告を背に、アリスは笑ってギアを上げた。
 潮風循環システムが本物の向かい風を再現しており、速度を上げるのは容易ではない。
 しかし、風を切り裂く音とペダルの重みが、走っている実感を増幅させる。


5. 夕陽のスカイロード

 島々を渡るうちに、空は茜色に染まっていく。
 透明バリアの向こう、海面は黄金色に輝き、島影が長く延びる。
「……これは止まって見たいな」
 アリスの言葉に、アリーも頷き、橋の中央付近で停車した。
 足元に広がるホログラムの海は、波間に夕陽を映し、ゆっくりと揺れていた。
「写真じゃ伝わらない景色って、こういうのよね」
「だから走るんだ」


6. 夜景とゴール

 やがて夜の帳が下り、スカイロードは昼とは違う表情を見せ始めた。
 橋のライトアップが海上に反射し、港町のホログラムには漁船の灯りが点々と浮かぶ。
 夜のスプリント区間では、路面が青と金色の帯に変化し、バイクのリムライトと交錯して流れる。
「夜のしまなみも悪くないな」
「制覇っていうなら、昼も夜も走らないとね」
 二人は笑い合いながらゴールデッキへと向かった。


7. 次なる挑戦へ

 ゴール後、ターミナルのカフェで温かい飲み物を手にしたアリスが言う。
「次は……桜のつくば霞ヶ浦だな」
「春の夜に行きましょう。満開のホログラムが湖面を覆うわ」
 アリーの瞳には、すでに次の舞台が映っていた。

 潮風のしまなみを背に、二人は三大スカイロード制覇の旅を続ける。

参考マップ

※出典「しまなみジャパンホームページ」

※この物語はフィクションです。AI(ChatGPT)の支援をもとに執筆・編集されています。

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